我輩は寝込んでいる。どく気はにゃい。【私はネコが嫌いだ。】

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夜、寝ようとすると、なにやらベッドの上にでかいアンモナイトが乗っかっている。
よく見ると当家の猫(オス)だ。丸まって、すでにすやすやとお休みである。

布団のど真ん中を占領しているため、こちらとしてはなかなかに難しい状況に置かれる。

彼の睡眠を邪魔しないように布団に入るには、中心の猫を避けて足を中に入れないといけない。そっと猫をよけるように足を滑り込ませる。しかし、そのまままっすぐ入れてしまうと、布団から足がはみ出てしまう。

寒い。

なので、猫の周辺から滑り込ませたあしを、ある程度入ったな、と思ったらクイッとと今度は内側へと方向転換しなければならない。

次に肩だ。寒いので掛け布団を上にあげたいのだが、奴が重くて動かない。
仕方がないので、自らの体を布団のすきまの中に押し込むことになる。

下半身は不自然に曲がり、上半身はちじこまっている、という、たいへんアクロバティックな格好での睡眠を強要される。

休まらん。

しかしその後、私が寝入ってしまった後は状況が一変する。

けっこう寝返りを打つ私(寝相が悪いともいう)。おそらく、寝る前の気の使いようとはかけ離れた攻撃(けとばしたり、けとばしたり)が彼に対して行われていると推測される。

申し訳ないが、こちらとしては完全に責任能力のない状態であるゆえ、恨まないでいただきたいものである。

夜明け前の報復。

しかしそうはいかないようで、朝方、奴の報復が開始する。

まだ日の出にはだいぶあるぞ、という暗い時間に しつこく耳元で泣いて、起こそうとする猫。
最初ののころは「なにか緊急事態発生か!?」と起きていたが、特に何も用事はない、ということがわかってからは当然起きない。

しつこく耳元で鳴き続ける猫。無視する人間。

業を煮やした彼は、次に私の顔の上を飛び始める。つまり、

起きないつもりか?ならば踏むぞ。顔、ふむからな?

という脅しである。

何度か私の顔の上をジャンプする奴。それでも無視して寝ていると
「あ、ごめん。足運びまちがえちゃった。」みたいな感じで顔を踏んでいく。

てめー・・・。

最近では攻撃方法を変更したようで、朝目が覚めると必ず体の上に乗っかっている猫。
仰向けの時は胸に。
うつぶせの時は背中に。

5キロある当家の猫。体の上に5キロの米袋を乗せて寝ていると想像してみてくだされ。

重い。ていうか苦しい。

なので、そっと横におろして体制を変えて、今度は横向きに寝る。
さすがにこの、ほっそりとしたわたくしの柳の枝のような体の横幅では、狭すぎて安定して乗っていることはできまい。ぐらぐらして落ちてしまうであろう。ふふふ。

それなのに、なぜかまるで幅の広い土塀の上で寝ているかのように、安定して鎮座している猫。

・・・・おかしいな。

という感じで、このような攻防が日課となっているため毎日が寝不足である。

きみは昼間寝れるからいいかもしれないけどね?・・こっちは、この後仕事に行くんだよ?

もちろん、そんな愚痴に貸す耳はない猫である。

そんなマイペースな猫とのエピソードを描いた絵本がこちら。

【「私はネコが嫌いだ。」よこただいすけ/さく・え】

あらすじ

猫が嫌いなのに、娘が拾ってきた猫を飼うことなってしまったおじさん。

夜中に起こすし、じゃまをするし、マイペースで腹の立つ猫。
だから猫は嫌いなんだ。

嫌いだったのに・・

泣きます!とか、号泣しました!とかの手垢のついた煽り文句が全く好きではないので、私はそんな紹介の仕方はしない。だからこう紹介します。

絶対、泣きます。

・・・・・・。特に猫を飼っている人はね・・。すみません。

書店での立ち読みはおやめください。

ページ数も文字数も少ないから、立ち読みでぜんぜんいけるじゃん、といって読んだが最後、涙と鼻水の処理に追われることとなります・・。

「迷い猫?かわいそうだけど保健所だな・・」なんて言っていた人が、いざ飼い始めたら一番にメロメロになってしまったなんて話を、先日も聞いたばかり。
かわいかったり、困ったり、心配したり、しあわせだったり。

そして出会いがあればかならずやってくるその時・・。

人間の心を手玉にとる魔性の生き物。猫。
いつまでもいつまでも、私を寝不足にしてほしいものです。